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クリニックはマーケティングが必須!集患のポイントを解説

経営を安定させるための集患・増患のポイントとは?

「開業予定や開業したばかりのクリニックはどのようなマーケティング戦略をするべき?」

現代の医療業界において、競争がますます激化する中、クリニックの成功は単に高品質な医療サービスを提供するだけではなく、効果的なマーケティング戦略を活用することが求められています。多くのクリニックが抱える課題は、いかにして新しい患者を呼び込み、既存の患者層との信頼関係を築き上げるかという点にあります。特に、オンラインプラットフォームが普及している昨今では、デジタルマーケティングの活用が集患のカギを握っています。

本記事では、クリニックが取り組むべき「マーケティング戦略」の重要性について詳しく解説し、実際に効果的な集患を実現するためのポイントを紹介します。幅広いアプローチを駆使することで、競合他院との差別化を図り、患者に選ばれるクリニックを目指すことができます。地域やニーズ、サービス内容に合った方法を実践し、クリニックの成長と発展を促進するためのヒントを見つけてください。マーケティングのパフォーマンスを最大限に引き出し、クリニックを次のステージへと導くためのお役になればと考えています。

クリニックにおけるマーケティング戦略の重要性

現代の医療業界では、様々な特徴を持ったクリニックが溢れており、マーケティング戦略の重要性が増しています。競争が激化する中で、クリニックが他の医療機関との差別化を図るためには、効果的なマーケティングが不可欠です。特に都市部ではクリニックが密集しており、患者が選択に困るほどの多数の医療機関が存在しています。このため、適切なマーケティング戦略を立てることは、クリニックの認知度を向上させ、潜在的な患者を惹きつけるために非常に重要です。

また、患者のニーズや期待が変化している現代において、マーケティングはクリニックが患者の声を理解し、それに応じたサービスを提供するための手段となります。従来の医療サービスは、患者が受け身で治療を受けるという形態が一般的でしたが、現在では患者自身が情報を収集し、クリニックを選ぶ時代となっています。このため、マーケティング活動を通じて患者のフィードバックを集め、それを基にサービスの改善を行うことは、患者満足度を高め、リピーターを増やすために欠かせない要素となります。

さらに、デジタル化の進展に伴い、オンラインプレゼンスの強化が求められています。多くの人々がインターネットを利用してクリニックを検索し、レビューを参照している現代において、クリニックのウェブサイトやSNSでの発信は、患者との初接触となることが多いです。                                       ここでの情報発信が適切であるかどうかは、患者がそのクリニックを訪れるかどうかに大きく影響します。したがって、オンラインマーケティングを強化することで、クリニックの信頼性や専門性を効果的に伝えることができ、新規患者の獲得に寄与します。

そして、地域社会との関係構築も重要です。特に地域密着型のクリニックにとって、地元住民との良好な関係を築くことは、信頼性の向上や口コミによる集患に繋がります。マーケティング戦略の一環として、地域イベントへの参加や健康セミナーの開催などを行うことで、地域社会の中での認知度を高めるとともに、クリニックの専門性や優れたサービスを直接アピールする機会となります。

最後に、マーケティングはクリニックの経営基盤を強化するための戦略的手段でもあります。医療業界における経済的な変動や保険診療制度の変化に対応するためには、安定した患者数の確保が重要です。マーケティング活動を通じて、新規患者を獲得し、既存の患者を維持することで、収益性を向上させ、クリニックの持続的な成長を可能にします。

これらの理由から、クリニックにとってのマーケティング戦略は、単なる広告や宣伝活動に留まらず、経営全体の成功を左右する重要な要素として位置づけられています。

病院やクリニックが集客に苦労する理由

病院やクリニックが集患に苦労する理由には、いくつかの重要な要因が絡み合っています。

まず、「認知度の低さ」は多くの医療機関に共通する課題です。地域内での知名度が不足していると新規患者を引き付けることが難しく、これは単に広告の不足だけでなく、効果的なブランディング戦略が欠けていることも一因です。競合他院との差別化ができていないと、患者にとってどのクリニックを選ぶべきかの判断材料がなくなり、結果的に来院数が減少、又は低空飛行が続きます。

次に、「口コミの少なさ」は信頼性に直結します。医療サービスの質を評価する際、患者は他の利用者の意見を非常に重視します。口コミが少ない、あるいはネガティブな意見が目立つ場合、新規患者の獲得はさらに難しくなります。口コミを増やすためには、治療の質を向上させることはもちろん、患者とのコミュニケーションを重視し、良好な関係を築くことが重要です。                                    口コミは自然発生的なものだけでなく、患者のフィードバックを積極的に集める取り組みを行うことで、より多くのポジティブな声を得ることが可能になります。

また、「需要と供給の不一致」も無視できない問題です。地域の人口動態や患者のニーズ、地域の受療率をしっかりと分析し、それに基づいたサービスを提供することが求められます。例えば、高齢化が進む地域では、訪問診療やリハビリテーションなどの需要が高まる傾向にあります。こうしたニーズに応えることで、リピーターを確保しやすくなり、安定した集患につながります。

さらに、「オンライン予約システムの欠如」は、患者にとっての大きな利便性の欠如となります。特に忙しい現代人にとって、24時間いつでも予約できるシステムは非常に重要です。オンライン予約が可能であれば、患者の利便性が向上し、予約のキャンセル率も低下する可能性があります。さらに、リマインダー機能を付加することで、予約忘れを防ぎ、キャンセルの減少を図ることが可能です。患者の利便性は集患に影響を及ぼします。これにより、スタッフの業務効率も向上し、より良いサービス提供が可能となります。

最後に、「ホームページの情報量の少なさ」は大きな問題です。詳細な情報が記載されていないホームページは、患者に信頼性を提供するどころか、不安を与えてしまいます。診療内容や医師のプロフィール、治療方針などを明確に掲載し、患者が安心して治療を受けられる情報環境を整えることが大切です。

効果的な集患方法

クリニックが競争力を維持し、患者を増やすためには、最新の集患方法を活用することが重要です。ここでは、特に効果的とされる方法をいくつか紹介します。いくつかの集患方法を組み合わせて活用することで、幅広い層の患者を引き付け、クリニックの成長を促進することができます。マーケティング戦略を常に見直し、最新のトレンドに適応することが重要になるでしょう。

MEO対策

「GoogleビジネスプロフィールのMEO対策(Map Engine Optimization)」は、Googleマップ上でのクリニックの視認性を高める施策で、地域密着型のビジネスにとって非常に有効です。Googleビジネスプロフィールは、Googleが提供する無料の情報管理ツールで、ビジネスオーナーが自社の情報を管理するために利用できます。病院やクリニックがこのプロフィールに情報を登録すると、GoogleマップやGoogle検索の結果に自院の情報が掲載されます。

Google検索では、「地域+診療科」「地域+疾患名」といったキーワードで検索した際に、Googleマップの情報が上位に表示されることが特徴です。この機能を活用することで、地域で診療科を探している患者に自院の情報を見てもらいやすくなり、集患につながります。

正確な住所、電話番号、診療時間を登録し、患者様からのレビューを集めることで、検索結果での順位を上げ、近隣の患者から選ばれやすくなります。また、写真やサービス内容の更新を定期的に行い、クリニックの魅力をアピールしましょう。また、評価の高い口コミを集めるためにも、丁寧な診察や受付対応、口コミ案内のQRコード設置などを心がけることも大切です。

SEO対策

MEO対策と同時に行うべきなのが、「ホームページのSEO対策(Search Engine Optimization)」です。SEOはクリニックのウェブサイトが検索エンジンで上位に表示されるようにするための施策です。検索結果に上位表示されることでクリック率が高まり、検索エンジン(インターネット)からの流入を期待できます。それには、キーワードの選定、コンテンツの質の向上、内部構造の最適化などを行い、検索エンジンに高く評価されるサイトを作ることが大切です。医療情報や症例紹介など、患者にとって有益な情報を提供することで、信頼性や専門性を高めることができます。

クリニックの集患でSEO対策を実施する際は、ブログ記事のようなコンテンツを量産する前に、「地域+診療科」「地域+疾患名」での検索順位をしっかりとっていくことが重要です。また、上位表示されるまでに半年以上かかる場合もあるため、「地域系キーワード」での露出を増やした後の、次のフェーズとして実施することをおすすめします。

SNS運用

SNS運用は現代の集患において非常に重要な戦略です。Facebook、Instagram、X(旧Twitter)などのプラットフォームは、それぞれ異なる特徴を持っており、ターゲット層に応じて使い分けることが求められます。

Facebookは一定の年齢層に支持され、詳細情報の発信に適しており、Instagramはビジュアルコンテンツを活用したクリニックの雰囲気や施術結果の宣伝に効果的です。Xは最新情報やキャンペーンの迅速な拡散が可能です。

これらのプラットフォームを利用して、定期的な投稿やフォロワーとのコミュニケーションを行い、クリニックの存在感を高めましょう。フォロワーからのコメントやメッセージに迅速に対応することで、信頼関係を構築し、親近感を持たれるクリニックの実現がみえてきます。また、動画コンテンツやライブ配信を通じて施術の流れや専門家によるQ&Aセッションを実施し、リアルタイムでの情報発信を行うことで、より多くの人々にアプローチすることが可能です。これにより、潜在的な患者に安心感を与えるだけでなく、コンテンツの最適化と効果測定を行うことで、データに基づいた戦略的な集患を実現できます。こうした取り組みを通じて、クリニックのブランド力を高め、競争力を維持することができます。

ポータルサイト

ポータルサイトへの登録も効果的です。医療機関専門のポータルサイトに登録することで、多くの潜在患者にアプローチできます。ポータルサイトでは、口コミや評価が掲載されるため、患者からの信頼を得るためにも、高評価を維持することが求められます。ただし、ポータルサイトに掲載する(ため)にはコストもかかるため、かけられる予算にも注意が必要です。視認性を高める施策としては効果が高いので、院内の状況に合わせて活用することがおすすめです。

ポスティング

ポスティングは、地域住民へのアプローチに適した方法です。クリニック周辺の住民に向けて、チラシやパンフレットを配布し、開院情報やキャンペーン内容をお知らせします。地域に根差した医療機関として認識してもらうためにも、デザインや内容を工夫しましょう。ただし、チラシの場合は捨てられてしまったり、クレームにつながったりする恐れもあります。そこで、60〜70代の高齢者がターゲットならば、新聞折り込みの方が有効である可能性は高いです。

オフライン広告

オフライン広告では、看板や新聞広告、ラジオ、地域誌など、従来の広告媒体を利用してクリニックを宣伝します。地域住民への認知度を高めるためには、地元密着型のメディアを活用することが効果的です。特に、同じ診療科が多く集まるエリアに位置する医院の場合、地域のフリーペーパーやコミュニティバスへの掲載を検討できます。

リピート患者を増やす方法

リピート患者を増やすためにはLINEの利用や、美容系など診療科目によってはメールマガジンの活用が効果的です。

まず、クリニックのLINE公式アカウントを開設し、待合室や受付にQRコードやリンクを掲示して、患者に登録を促します。メールマガジンも同様に、初診時にメールアドレスの登録をお願いし、ウェブサイトに登録フォームを設置して、定期的な情報配信の同意を得ます。定期的な診察のリマインダーやカスタマイズされたメッセージを送信することで、患者が診察を忘れることを防ぎ、再来院を促進します。

また、許可される範囲内での再来院特典や、キャンペーンの案内を行い、患者の関心を引きつけます。さらに、健康情報やセルフケアに関するアドバイスを定期的に配信し、患者の健康維持をサポートします。患者からのフィードバックを受け取り、サービスの改善に活用することで、信頼関係を深めます。SNSと連携して情報を発信し、多くの患者さんにアプローチすることも目指します。治療後のフォローアップやアンケート調査を通じて、患者の満足度や要望を把握し、サービス向上を図ることも重要です。

このように、LINEやメールマガジンを活用して患者とのコミュニケーションを強化し、信頼関係を築くことで、長期的なリピート患者の獲得が可能になります。

集客対策の開始前に知っておきたい注意点

病院やクリニックが集患を始める前に知っておきたい注意点を紹介します。患者が安心して利用できる環境を整えることで、医療機関の評判や集患力を向上させることができます。

まず、医療広告ガイドラインを遵守することは重要です。HPやチラシ、パンフレットなど広告を行う際の禁止項目はきちんと確認しておく必要があります。このガイドラインは、医療機関が広告を行う際のルールを定めており、虚偽または誤解を招く表現を避け、事実に基づいた内容を提供することが求められます。患者が医療機関を選ぶ際の重要な判断基準となるため、広告は信頼性が高く透明性のある情報を提供する必要があります。

次に、受付窓口や看護師の対応も患者にとっての大切なポイントです。受付は患者が初めて接する場所であり、その印象がクリニック全体のイメージを左右することがあります。丁寧で親切な対応が求められると同時に、迅速かつ正確な情報提供も欠かせません。患者の不安を軽減し、安心して診療を受けられるよう心掛けましょう。また、看護師も患者のケアを直接担う重要な役割を果たします。患者に寄り添い、適切なサポートを行うことで、患者の満足度を高めることができます。

さらに、インフォームドコンセントの実施も忘れてはならない要素です。インフォームドコンセントとは、ご存じのように患者に対して治療内容やリスク、代替案などを十分に説明し、患者が理解し納得した上で同意を得るプロセスを指します。患者の自己決定権を尊重し、治療方針に納得してもらうために欠かせないステップです。医療従事者は、専門用語を避け、患者が理解しやすい言葉を使って説明することが重要です。また、患者が疑問や不安を感じた場合には、積極的に質問を受け付ける姿勢を示すことで、信頼関係を築くことができます。

医療業界で成功するために

クリニックのマーケティング戦略は、競争が激化する医療業界で成功するために重要な要素です。効果的なマーケティング戦略を通じて、新しい患者を引き込み、既存の患者層との信頼関係を築くことが求められています。特にオンラインプラットフォームが普及する現代では、デジタルマーケティングが集患の鍵となります。

また、「患者に『また来たい』と思ってもらえるかどうか、が鍵」となります。「安定経営」を目指す上で、経営指標としての診療報酬(売上)と経費のバランスなどの数値的なシミュレーションによる目標値は必要です。しかし、今まで説明をした施策等の結果、安定して患者様に来院いただけているクリニックであれば、実はそれほど気にしなくても経営は安定してきます。                       

患者様に、『また来たい』と思ってもらえるか、少なくとも『もう二度とここには来たくない』という応対になっていないか、その点は気をつけなければなりません。クリニックの立地、内装など、開業初期の多額の投資により出来上がっているものを変えることは、資金の関係からも難しいことでしょう。

それでも、ある程度の資金で新たに導入できそうなものや、目先の努力でできることは意外にたくさんあります。

これらの中から『出来ていること』と『不足していること』を確認していき、優先順位と費用をみながら、改善や新たな取り組みを検討してみることをお勧めします。

また、その費用をかけるべき時かどうかは、正確な財務数値をもとに判断する必要があります。TOTAL医療チームでは、会計情報の他にもグラフや集計表を多数盛り込んだマネジメントレターという形で、見やすいクリニック経営レポートをご提供しています。 開業支援業務につきましては、どうぞお気軽にご相談ください。

執筆者 / 松崎 史朗

税理士法人TOTAL 開業支援部部長
宅地建物取引士合格 FP2級技能士 証券外務員一種 明治大学卒業

国際証券(現在の三菱UFJモルガンスタンレー証券)でリテール営業を経験後、外資系メーカーなどにも勤務。個人事業4年間を経て平成30年より税理士法人TOTAL再入社

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