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クリニックで従業員を採用したら検討すべき保険・年金の種類と保険料の試算例

クリニックを開業して従業員を1人でも採用すると、社会保険への加入を考える必要が出てきます。

ここでは、医院・クリニックが加入する社会保険にはどのような種類があり、どういった場合に加入するのか、加入すると保険料はいくらかかるのかを考えてみましょう。

社会保険の基礎知識

広義でいう社会保険には「労災保険」「雇用保険」「健康保険」「厚生年金保険」があり、事業主は労働者に対して何かあった場合の最低限の保障の義務を負っています。

社会保険には、従業員数によって強制的に加入しなければならない保険と、任意で加入ができる保険があります。

労働保険は、従業員を1人でも雇い入れた事業所には加入義務が発生

業務中や通勤中の事故などによる労働災害の補償を行う「労災保険」と、失業給付などを行う「雇用保険」の2つを合わせて「労働保険」と呼びます。

従業員を1人でも雇い入れた事務所には、この「労働保険」の加入義務が生じることになります。

労働保険料は、従業員分を毎月の給与や賞与から天引きし、年に一回(7月10日まで)事業所負担分と合算して納付を行います。

労働保険料の例:月給30万円/1か月の場合

事業所負担額2,700円(給料、通勤費の合計の0.9%)
従業員負担額900円(給料、通勤費の合計の0.3%)

厚生年金保険は、常勤者が5人以上の事業所には加入義務が発生

常勤者が5人以上の事業所には、厚生年金保険への加入義務が生じます。

また、厚生年金保険に加入する際には必ず健康保険もセットとなり、この「健康保険」「厚生年金保険」を合わせて狭義の意味で社会保険と呼びます。

これらの保険料は、従業員と事業主とで折半し、毎月の給与・賞与からの天引き分と事業主分との合計を、毎月納付します。

社会保険料の例:月給30万円/1か月(東京都、協会けんぽの場合)

事業所負担額44,895円(健康保険、介護保険、厚生年金保険)
従業員の負担額44,895円(健康保険、介護保険、厚生年金保険)

健康保険と年金の組み合わせ

先ほど説明したように、クリニックに常勤従業員が5人以上いる場合は厚生年金保険への加入が強制となります。

一方、常勤従業員が5人未満であれば、従業員は下記のいずれかの保険に加入することになります。

  • 国民健康保険+国民年金
  • 医師国民健康保険+国民年金
  • 協会けんぽ+厚生年金へ任意加入する

それぞれの保険料は以下の通りです。

  • 国民年金……16,410円(令和元年度)
  • 医師国民健康保険……都道府県ごとの組合により保険料が決められています(※自家診療については保険請求をすることができません)
  • 市区町村の国民健康保険……前年の所得を元に計算されます

例1:受付事務 月収185,000円 (前年の年収280万円)

職員支払イメージ

健康保険年金
国民健康保険/国民年金 40歳未満16,35116,41032,761
〃 40歳以上17,67616,41034,086
医師国民健康保険/国民年金 40歳未満18,50016,41034,910
〃 40歳以上24,00016,41040,410
協会けんぽ/厚生年金 40歳未満9,40517,38526,790
〃 40歳以上11,04817,38528,433

事業主支払イメージ

健康保険年金
国民健康保険/国民年金 40歳未満000
〃 40歳以上000
医師国民健康保険/国民年金 40歳未満000
〃 40歳以上000
協会けんぽ/厚生年金 40歳未満9,40517,38526,790
〃 40歳以上11,04817,38528,433

例2:看護師 月収300,000円 (前年の年収420万円)

職員支払イメージ

健康保険年金
国民健康保険/国民年金 40歳未満24,90516,41041,315
〃 40歳以上26,23016,41042,640
医師国民健康保険/国民年金 40歳未満18,50016,41034,910
〃 40歳以上24,00016,41040,410
協会けんぽ/厚生年金 40歳未満14,85027,45042,300
〃 40歳以上17,44527,45044,895

事業主支払イメージ

健康保険年金
国民健康保険/国民年金 40歳未満000
〃 40歳以上000
医師国民健康保険/国民年金 40歳未満000
〃 40歳以上000
協会けんぽ/厚生年金 40歳未満14,85027,45042,300
〃 40歳以上17,44527,45044,895

※国保は東京都江戸川区、医師国民健康保険は東京都で算出し、月額に割戻しています
※令和元年6月現在の保険料率

まとめ

常勤職員が5人以上になるか、法人化した場合には、協会けんぽ・厚生年金の加入義務が生じます(※条件によっては医師国保の継続も可能。医師国民健康保険は、ドクターが医師会と医師国民健康保険に加入することが前提)。

どの保険にするかは、人数や年齢に応じた保険料の比較、給付内容の比較、将来的な事業拡大の可能性や法人化の予定などもふまえて検討する方がよいでしょう。

例えば、最初から「協会けんぽ/厚生年金」のような選択肢を選ぶと、従業員は喜ぶので安定雇用につながりますが、その分、クリニックの人件費負担は増えることになります。

それぞれの保険のメリット、デメリットもよく理解した上で決定をしてください。

関連記事:医院・クリニック開業で社会保険に加入するメリットとデメリット

執筆者 / TOTAL医療チーム

TOTAL医療福祉本部で、約300件の病院、クリニックからご支持いただき顧問を務めております。
開業、医療法人化、事業承継など医療福祉特有の課題について、知識を共有し、課題解決のためのツールを用意しておりますので、安心しておまかせください。

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