2020年2月28日 「医院・クリニックの内覧会当日、注意するべきポイントとは?」を公開しました!

医院・クリニックの内覧会の前に検討しておくこととは?(内覧会vol.2)

前回は、医院・クリニックの開業の前に、内覧会を開催するべきかどうか、について考えました。
今回は内覧会を開催するとして、やる前に決めるべきこと、考えるべきことをご紹介したいと思います。

 

内覧会の前に決めるべきこと、考えるべきこと

①日時を決める

内覧会の日時は、なるべく多く幅広い層のお客様に来ていただけるよう、土日のお昼がおすすめです。

  • 曜日:土曜日・日曜日
  • 時間:午前10:00~午後3:00頃まで

ほとんどのクリニックがこの日時で開催されています。

 

②告知方法を決める

前回の記事でもお伝えしたとおりですが、大まかには下記の5つが代表的です。

  1. チラシを新聞折込
  2. 直接お宅へポスティング
  3. 街頭でのビラまき
  4. ホームページでの告知
  5. web広告の活用

事前の集患候補(内覧会に来ていただきたい方々)のターゲット分析に基づき、費用対効果を考えながら、どの範囲まで告知をする必要があるかを検討します。

一般的な診療科目(内科や小児科、歯科など)のクリニックは、開院する近隣地域が主なターゲット層となります。そのため、近隣住民に向けての新聞折込やポスティングなどが有効となります。
しかし、あまり一般的ではない診療科目のクリニックは、近隣ではなく遠方までがターゲット地域となります。この場合は、ホームページでの告知やwebの有料広告(リスティング広告など)に費用をかけた方が、有効かもしれません。

予算に合わせ、組み合わせて告知するのが良いでしょう。

 

③持ち場を決める

たいていの場合、

院長先生 = 診療内容の説明
スタッフ = お客様の誘導

という形になるかと思いますが、忘れがちなのが掃除担当です。
新しいクリニックなので、もともと綺麗なはずですが、来院された方や当日の天気によっては、思いの外汚れてしまうこともあります。トイレや出入口付近、受付などは担当を決めて常に清潔にしておきましょう。

 

④お客様の誘導方法を決める

基本的には、ご来院された方を院長先生にお引き合わせするように誘導します。

ただし、混んでくれば後からお越しになった方への対応が追いつかなくなるので、先に院内を見ていただくなど、柔軟な対応も求められます。また、出入口付近が混雑していると
『勝手に入っちゃっていいのかな…?』『声がかかるのを待っていた方がいいのかな。』
と、せっかく来院された方に二の足を踏ませてしまい、心象が悪くなってしまいます。また手が回らずに、放ったらかしになってしまう方も出やすくなります。

来院者が多くなってきた時は、個別対応に時間をかけ過ぎず、テキパキと院内へ誘導することが肝要です。また、来院者に不快な思いをさせないよう『積極的なお声がけ』をスタッフに意識してもらいましょう。

 

まとめ
  • 来てもらいやすい日時を決める
  • ターゲット層に合わせた告知方法を決める
  • 各人の持ち場を決める(掃除担当も忘れずに! トイレットペーパーの補充も!)
  • お客様の誘導方法を決める

 

お客様対応について考える

①院長先生の対応

院長はクリニックの一番の営業マンです。
院長先生の患者様への対応は、当人ばかりでなく口コミの拡散により、その後の集患に強い影響を及ぼします。
それでは優秀な営業マンとはどのようなものでしょう?

その回答の一つとして、
「いかに上手に伝えられるか(理路整然と説得できたか)よりも、顧客(患者様)の話を引き出し、聞いてあげられる営業マンが、優秀である。」
ということが挙げられます。医業に関わる方でも、どこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか。人は、上手な営業トークで説得されるよりも、自分の話を聞いてもらえたことに親近感を持つので、その方が信頼を得られやすいというお話です。

患者にとって、治療行為以外でも“自分の症状の苦しみや悩み”などを聞いてもらえたことは大きな意味を持ちます。話を聞いてもらえたことによって安心を感じ、多少なりともその症状や状態の緩和に繋がります。また、内覧会に来院された方の話をしっかり聞くことができれば、『信頼できそうな院長先生』の印象を与えることができます。そして開院後、治療の際の安心感の確保にもなるのです。
(とはいえ、聞きすぎても他の方を待たせてしまいますので、難しいですが、いい塩梅が大事です)

お客さまへの対応は院長先生に限ったことではありません。当日お手伝いいただくスタッフの皆さんにもぜひ共有してもらいましょう。

 

②スタッフの対応

開業したて、採用したてのスタッフに、いきなり高い接客術を強いるのは難しいかもしれません。しかし、「心のこもった」接客なら心掛けてもらうことはできます。
・丁寧でも慇懃無礼な対応とならないこと
・笑顔を絶やさないこと
は、もちろんのことですが、具体的な技術はともかくとして、まずは心のこもった対応を心掛けてもらいましょう。

また、ご来院された方が、窓口でぼーっと放ったらかしにならないよう、その後の誘導方法をみんなで決めておくのは、言うまでもありません。
事前にスタッフと接客のシミュレーションをしてみるのもいいかもしれません。

 

まとめ
  • 院長先生は、自分が話すより、まず聞くことを心がける
  • スタッフは、まずは心のこもった対応を心がける
  • 開催前にスタッフと接客のシミュレーションをしてみる

 

今回は、内覧会の前に決めておくべきこと、考えておくべきことを、詳しくお伝えしてきました。
次回は、いよいよ大詰め。内覧会でアピールするべきポイントをお伝えします!