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クリニック開業時における採用手順の進め方(まずは全体像を理解しよう)

クリニック開業時における採用手順の進め方(まずは全体像を理解しよう)

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クリニック開業時における採用手順の進め方(まずは全体像を理解しよう)

2017年5月1日更新

採用
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クリニックの成功のために、スタッフ採用はとても大切な活動のひとつ。
ですが、開業を考えられている先生は、これまで「人の採用」をされたことのない方がほとんどだと思います。
「クリニック開業に向けた採用を進めるにあたって、いったい何から手をつけたらいいの?」
その疑問を解消するために、ここではまず、採用手順の全体像を俯瞰し理解していただければと思います。

クリニック開業時における採用手順の進め方

1.採用計画の作成(必要人員、就業規則、募集スケジュール)

まず手始めは、「採用計画」の作成です。「採用計画」には、以下の項目が含まれます。
採用計画を立てるためには、以下のような項目に対して答えられるようになっている必要があります。

1-1.必要なスタッフの数は?

開業されるクリニックの規模から考えて、何人の看護師、受付スタッフが必要なのか?(開業当初は最少人数で始め、その後必要に応じて追加採用するのが一般的)。

1-2.シフトの考え方

クリニック様の考え方にもよりますが、パートさんだけでは予定通りには採用できないことが多いため、募集は正社員・パートで募集し、組み合わせで採用を決めていきます。

1-3.求める人物像・スキル特性

看護師や受付スタッフなどスタッフにどのようなものを求めるのか?(なかなか言葉では出て来にくいですが、これまで一緒に働いた方たちの中で、「この方は採用したい」と思う方をイメージしていただくと考えやすくなります)

1-4.募集媒体

どのような媒体で募集をかけるのか。ハローワーク? 就職専門誌? 募集サイト? 新聞織り込み?(それぞれの特徴などについては別記事でご紹介します)

1-5.クリニック名称・診療時間・休診日

クリニックの名称や診療時間などの基本的な項目を決める必要があります。
基本的な項目だからこそ、抜けもれなくしっかりと伝えられる準備をしておくことが求職者に対しての信頼性・安心感を高めることにつながります。
 また、クリニックの名称は、保健所に使用ができるかどうかの確認も必要です。

2.募集条件の決定(賃金規定、加入保険検討)

採用計画が決まったら、募集条件を決定していきます。以下の項目を決定していきましょう。

2-1.賃金規定

給与・時給はいくらにするか?(決定するにあたっては、近隣の相場や募集媒体での他クリニックの状況などを参考にします)就業時間は?通勤手当等の支給は?(支給される方がほとんどです)

2-2.社会保険の加入検討

医院・クリニックの従業員に設定できる保険種類はいくつかの選択肢があります。
基本的には大きく2つで、「医師国保+国民年金」、「国民健康保険+国民年金」のいずれかで判断するかたちになります。
社会保険の導入は求職者に安心感を与えるというメリットがある一方で、開業間もなくの医院・クリニックにとっては一定の固定費用となりますので、慎重な検討が必要です。

3.募集開始(媒体出稿、書類選考)

スタッフの募集条件を決めたら、いよいよ募集開始です。
ハローワークや就職専門誌などの求人媒体を使う場合は、それぞれに掲載申込手続きが必要になります。媒体ごとに申込から掲載までのスケジュールに差異がありますので、医院開業の日程から逆算して、事前に求人媒体の情報収集と選定を済ませておきましょう。
求人媒体での掲載がスタートすると、求職者から履歴書・職務経歴書が送られてきますので、以下の段取りを準備しておきましょう。

3-1.書類選考(履歴書・職務経歴書)

まずは書類による一次選考を行います。全ての求職者と実際に面談することが出来れば良いのですが、現実的には時間が限られています。効率的に求職者と面談を行うためには、履歴書・職務経歴書から「求める人物像」と合致しているかどうかを見抜く必要があります。
書類選考の具体的な方法は別の記事でご紹介していきますが、経歴内容以外にも、誤字脱字が無いか、印鑑は所定箇所に押されているかなども人物像を見抜くうえで重要な情報になります。

3-2.面接の準備

面接日時の設定、面接会場の確保、必要書類(後の項目でご説明します)を準備します。

4.面接対応(面接当日、場所、採用通知)

いよいよ面接当日です。
医院・クリニック開業時の採用面接は、先生が直接行うことが大切です。

求職者としても、開業間もなくのクリニックについては分からないことが多く不安です。
先生と直接面談を行うなかで、条件はもちろんのこと、お互いの考えや人物像などの理解がすすめば、不安解消につながり、実際に働き始めてからのトラブルも少なくなります。
面接で具体的に聞くべき内容としては、応募理由、これまでの経験、前職の退職理由などです。また、それぞれの受け答えの仕方(目線、うなずき方、言葉遣いなど)についても、面談で評価する重要ポイントです。

面接当日までに必要なドキュメントは下記のとおりです。

4-1.事前アンケート

希望時間や時給、扶養範囲の希望などの条件といったものから、健康状態・喫煙の有無などといった情報まで、面接の前に書いてもらいます。アンケートをみながら面接をすることで、お互いに話がしやすくなるメリットがあります。

4-2.採用通知

採用したいと思う方に対して、次のステップである入職日のお知らせなどを記載した採用通知を送ります。

4-3.不採用通知

不採用となった方でも、今後患者様となる可能性があります。細心の配慮が必要となります。

まとめ

医院・クリニック開業時のスタッフ採用に必要な手順の全体像はつかめましたか?
とにかく、開業時においても、運営においても最も悩むのがスタッフ採用・教育についてです。人員計画、就業規則の作成、求人媒体の選定、採用面談、職員雇用説明会の実施など、採用をうまく進めるためにやるべきことは数多くあります。
こちらの記事では、クリニック開業におけるスタッフ採用手順についてご紹介していきますが、スタッフ採用で一番大切なことは「まず、どのような医院にしたいのか?」というビジョンや運営方針です。求職者に対して分かりやすく魅力を伝えることにも、入社後に雇用ミスマッチを起こさないことにも繋がります。

この記事を書いた人

小原純一

税理士法人TOTALの開業支援チームを率いる『開業支援のプロ』。金融機関、大手リース会社での医療系サービス立ち上げ、クリニックの事務長など、医療業界での豊富な経験・実績を通じて、医療業界での確かな人脈・ネットワークを築き上げている。多くの開業支援実績に基づいた的確なアドバイスと、いつでも先生の立場に寄り添う親身な姿勢がこれまで開業を支援した先生から絶大な信頼を獲得し、開業後の先生からの相談も多数。